オーストラリアに行ってきました


 なんでオーストラリア?

なんでオーストラリア?

 2002年夏の旅行はどこにする?とカミさんがあまりにも訊くので、適当にタスマニアデビルが見たいと自分でもよくわからないことを応えてしまったのが、そもそものキッカケ。それっきり忘れていたらしっかり調べていて、タスマニアデビルを見るツアーとかコアラの抱っこツアーとか探してきた。フェアリーペンギンや土ボタルなんかもある。

 思いつきで言ったのに・・・そこまで調べてきたなら行くしかないか。JTBのパンフレットをめくると、どれも4WDで奥地まで連れていかれるようだ。特に「コアラ抱っこ」はコアラの保護のため禁止になっているので、禁止地域を外れたところまで行って合法的に「抱っこ」するという。そこまでしなくても動物園で見られればいいや、ほかの動物も見られるし移動時間ばかりで過ごすのはもったいない。行く先は動物園のあるシドニーと、漫画「釣バカ日誌」に出てきたケアンズ。予定はツアーについてるシドニーの市内観光以外は特にたてないで申し込むことに。カミさんいわく、去年の北海道行きの費用は自分が出したから今度は私が出す番だという・・・ヤラレタ。

 ところで現地の通貨はどのくらい用意したらよいのだろう?クレジットカードが使えるから余計な現金は持ち歩かなくて済みそうだ。オーストラリアドルは近所の銀行では取り扱ってないからJTBでどうぞと申し込みのさいに言われたらしい。ううむ・・・きっと成田空港でも両替できるさ。



 出発〜第1日目

出発!成田空港へ

  成田をカンタスで発つのは夜、ゆっくり仕度してクルマで昼過ぎに出ればよいはづだった。しかし自宅のエアコンが調子悪く、ジリジリと暑くなってきた。これはタマラナイ、出発!。首都高速も混んでるし前夜からの準備の疲れが出てイライラ。カーナビに当り散らす。ディズニーランドを過ぎたあたりからすいて来たけれど一休みしたい、酒々井(しすい)PAに立ち寄った。工事中のため大型車の駐車場へ迷い込んでしまったが、なんとか駐車できた。

  ラーメンやらうどんやらそれぞれに好きなものを食べて一息つく。私は店のBGMがうるさかったので、外へ出て芝生に囲まれたアヅマヤで横になる。私のことをホームレスかなにかと思ったのだろうか、お弁当を提げたサラリーマン風の人が、回れ右して陽射しの強いベンチへで食べていた。

  カーナビの言うとおりに高速を降りたはいいが、空港方面と成田市街の分かれ道で成田市街を選んでしまったため、目的地の日航ホテルから離れる方向に出てしまった。カーナビにリルートさせるが変な道ばかり選ぶので、おおよその位置を画面から読み取って運転した。

  日航ホテルで荷物を降ろし、駐車場へクルマを移動。レストランで飲み物を注文しまた一息ついた。運転が疲れるようになったのはトシのせいか?。なぜ日航ホテルかというと帰国したときにここで1泊することにしたため、到着が夜の9時ですぐにクルマを運転するのはキツイと思ったから。それまでクルマはここで預かってもらえるし、空港までの無料バスがある。それに、ここのコーヒーは旨い。



成田空港で

  成田空港の入り口でバスが止まった、パスポート出しといてとカミさんに言ったらきょとんとしている。旅行社のパンフには書いてなかったらしい。まもなく制服の二人組みが乗り込んできてパスポートの確認をはじめた。絶妙のタイミングでパスポートは出てきた。

  空港は様変わりしていた。前に来たときは第1ターミナルとか第2ターミナルじゃなかったぞ、歌にもなった「北ウィング」はどこ?。

  集合時間には早かったが、JTBの受け付けへ行って旅行券をもらう。それを飛行機の切符に代えるのにはまだ時間が早い。ボケッと座っていたらカミさんがスーツケースからなにやら取り出している。あれ、カギはかけないの?無かったし着替えだけだから盗まれても平気という。・・・それは違う、スーツケースは飛行機から投げ落とされるくらいの扱いを受けるのだからちゃんと閉めなきゃ!ベルトも無いし・・・。カギは作れないけどベルトなら売っている。それで、私はベルトとカメラの電池を買いに、カミさんは両替を(1万円分)しに交代で行ってきた。そのおかげで荷物の一時預かりの場所を見つけたので、スーツケースを預け空港内を散策できた。しつこいようだが「ウィング」のころのほうが華やかでゆとりのある建物だったと思う。

 だんだん腹も空いてきたので何か食べようかということになり、JTBから貰った割引券の使えるカフェテリアはどこだと地図を見ると、搭乗手続きを済ませたあとの出発ロビーの中だ。じゃ、行きますか。スーツケースを引き取り搭乗手続きを済ませ、税関を通過、店はどこだあ?機内食も出るので、麺類など軽くとった。窓から見える路面電車みたいのはなんだ?あれに乗らなければ搭乗ゲートに行けないのだった。



 2日目

カンタス航空

 搭乗手続きのさいに、座席は3−4−3になりますが窓際をとりますか?と訊かれ、夜なので窓際は意味が無いから中の4席にしてもらっていた。席に着いてみるとスクリーンが目の前(最前列)だった。でも、スクリーンの裏側がトイレなので近くて便利かな、何しろ9時間も乗るのだから。
 キーホルダーのついた小さなポーチが配られた。中を開けてみるとアイマスクと歯ブラシと靴下が入っていた。靴下?・・・エコノミークラス症候群予防のためにスリッパ代わり使えというのだろう。

 夜食?(10時半)はチキンかサーモンを選ぶということだったが、なぜかサーモンがサンマと聞こえてしまってカミさんと目を合わせた。シンディーという大柄な女性が配りにきて「チキンはなくなってしまいました、ごめんなさい。」と流暢な日本語で謝ってから渡してくれた。でも、このサーモンは結構旨かった。実際、日本はオーストラリアからも輸入しているのだ(すし屋のオヤジから聞いた)。

 スクリーンでは「アイ アム サム」という映画をやっていた。見るつもりではなかったが、とうとう最後まで見てしまった。知的障害者の父親が娘の養育権を奪回するために奔走する話だった。配られたヘッドセットは良く聞こえないので、自分のMDのセットのものをつないで日本語で聞いた。日本語のできるクルーが聞こえる席までご案内しますと言っていたが(機械の調子が悪かったそうです)、その必要は無かった。

 時折、水は要らないかと重ねたプラスチックのコップをペンライトで浮かび上がらせて回ってきた。うまい演出だと思った。これもエコノミークラス症候群予防の一環なのだろう。

 朝食?(4時半)が配られた、何がでたのか覚えていない、眠かったから。でも、出されたものは食べてしまった。思えば、このときからカミさんが体調を崩したようだった。非常扉の窓から朝焼けが見えた。

 シドニー空港は大きかった、何しろよく歩いた。連絡通路も歩いたし、JTBのマイクロバスを目指して駐車場のなかも歩いた。入国審査に並んでいたら職場の顔見知りがいた、気ままに一人旅をしているらしい。



市内観光
 
 旅行社の用意したマイクロバスは大きなトランクを牽引していて、荷物はそこへ預ける。このトランクは看板もかねていて、はじめはミットモナイと思ったが、よく目に付くので集合時の目印になり便利だった。

 朝の出勤時間ではあるが、クルマはスイスイと走しり抜けていく。郊外の商店街も店を開けていない・・・というか、FOR RENT とか FOR LEASE の札が貼られているショーウインドウのなんと多いこと!シドニー市街に入るとそれほどでもないが、あっここも、そっちも!と見かける。いづこも不景気なんでしょうな。

 JTBのパラダイスラウンジというところで一休み。オプショナルツアーの案内ビデオを見せられた。スクリーン横に何気なく置いてあるのは健康食品のプロポリスだった。トイレに行くと言って出て行ったカミさんが帰ってこない。と思ったら別室のベッドで寝ていた。いつも季節の変わり目にバテるので、多分それだ。赤道を越えて一気に冬になってしまったのだから。シドニーの時差は1時間早いだけ(東部時間)なので飛行機の中で寝ていれば影響は小さいはづ・・・あまり寝ていないのが重なったか。

 市内観光に出発の時間となった。どうする?ときくと少し良くなったから行くという。それから、先ほどのマイクロバスで、乗ったり、降りたり、写真を撮ったりしたのだけれど、具体的に何処を回ったのかあまり覚えていない。ええと、シドニーといえばオペラハウス。オペラハウスやハーバーブリッジを背に記念撮影できるポイントをいくつかと、オペラハウス、セント・メアリーズ大聖堂に立ち寄った。

 マイクロバスは、ハーバーブリッジの上を行ったり来たりした。この鉄橋の北側はノースシドニー略してノースと呼ばれ治安が良いため日本人の家族連れはこちらに住む場合が多く、南側はシティと呼ばれ単身赴任はこちらに住むのが多いそうだ。ハーバーブリッジは歩いても渡れるし、オプショナルツアーで申し込めば保守用の通路で鉄橋のアーチ上部に登ることも可能だそうだ。



100ドルを取り返せ!
 
 オペラハウスの中に入るとお土産屋がある。カミさんがセーター、私が帽子、娘が絵葉書を選んで私がカードで支払った。こちらについて初めての買い物だったがなんとか買えた、全部で192ドル。ううむ・・・?高いんじゃないか???。歩きながら計算しマイクロバス目前で気が付いた。レシートを見ると帽子が129ドルもしてる。帽子にはまだ値札がついていて29ドル。

 子供たちだけバスに走らせ、カミさんと二人で売り場へ引き返す。何度かの押し問答のすえ、レジの打ち間違いを認めさせ清算してもらった。一旦カードでの請求を全てキャンセルし、バーコードを使わず全て手打ちで入力している。すぐさまカード会社から、何事があったのかと問い合わせの電話が入り説明していた。

 言われるままに再びサインをすると、これで清算はできたと言ってるらしいので(コレクトと言っていた)、サンキューと言って店を出た。それから走ってマイクロバスへ、10分の遅刻。案内の人に「何がありましたか?」と直訳調の日本語できかれると、とっても悪いことをしたような気がした。



トイレはどこ?
 
 セント・メアリーズ大聖堂は何度か建設が中断してできた建物だそうだ。中で写真を撮る場合は売店で2ドル払うことになっている。ここで子供たちがトイレに行きたいという。中を見回してそれらしいところを探すが、あれはたぶん、ぜーんぶ懺悔室だ。店で聞いてきたほうがいいか?カミさんが言うのでそうしてくれと言った。

 カミさんが子供の手を引いて訊きに言ったのが良かったのか、年配の女性がレジを打ってる途中で店を出て、あの出口の外だと指差して教えてくれた。トイレは独立した建物だった。考えは当たった。



マイクロバスで聞いた話
  
 こちらのビジネスマンの昼食は、お弁当が多いそうだ。店で何か注文してもテイクアウェイで、公園で広げて食べる。店の中で食べる場合はイートインと言うそうだ。



使わなかった昼食クーポン
 
 市内観光を終え再びパラダイスラウンジへ戻ってきた。それぞれ昼食をとったあとホテルまで送ってもらう予定。クーポンの使える店で自由に食べてこいとのことだが、カミさんが相変わらず元気が無く、お薦めのアワビのシャブシャブの店までは行けそうにない。ここは、ダーリングハーバーという遊園地内にあり、ふと見渡すとマクドナルドがあった。とりあえずそこで、チーズバーガーセットを頼みカードで支払った。おぼえたての「イートイン」が通じた。なんだ、買ってこれたじゃないとテーブルでうずくまっていたカミさんがいう。いつも英語は任せていたから、こいうことになるとは思ってなかったが、マクドナルドがこわくてハンバーガーが食えるか(?)私と子供たちで平らげた。

 店内が騒がしいので外へ出て、池の反対側の日の当たる芝生へ移動した。ボーっとして座り込んでいると、トイレはどこ?という。ちょうど目の前の建物がそれであった。カミさんと子供たちが戻ってくる間芝生に座り込んでいると、小型のカモメが食べこぼしを狙ってなのか近づいてくる。縄張りあらそいのようなことまではじめる。オイオイ、ここいらのカモメは人間様が怖くないのか?

 カラスも見かけたけれど、日本のと違って目の周りが白っぽい。それとくちばしの長い鳥もいた。しかしカモメが圧倒的に多い。



 2日目

メアリーポピンズ

 シドニーは古い街並みと新しい建物とが混在していてかつ調和している。古い街並みを坂の上から見下ろすと、屋根に暖炉の煙突が肩を寄せ合うようにして突き出している。映画メアリーポピンズのセットじゃなかろうかと思うくらい、それは独特の雰囲気を醸しだしていた。シドニーの宿泊先グレースホテルも、外観とロビーの様子からすると白黒の映画に出てくるような古い建築物だった。



オニギリひとつ3ドルなり

 ホテルに着くと別のJTBの方がいて、チェックインの手続きをとってくれた。でも様子がおかしい。ここに泊まるのは私たちと、新婚さんらしいカップルの二組だけなのだが、カップルは先に部屋に案内されて私たちは待って欲しいという。コネクティングルームで予約してあったのにとれていないらしい。急いで手続きをしたが、掃除が終わるまで入れないという。カミさんは椅子に崩れるようにして腰を下ろした。ウエストバッグの中にチュアブルの胃薬があったのを思い出しそれを口に含ませた。

 昼を食べていないので、何かさっぱりした温かいものを食べたら良いのではないかと思った。ロビーの一角でパスタランチという屋台のようなものをやっていた。それはどうかというと、気が進まないらしい。JTBの方も心配してくれて、何か食べた方が元気が出るといってくれた。梅干でもあったらなあと言うと、和食の店なら沢山あるし日本語も使える、注文すればオニギリを作って持ち帰りができると言う。それだ!店の名前を聞いてとび出した。

 坂を下って二本目の道路を左・・・、あちこち歩き回ったが見当たらない。持ち帰りの寿司とか回転寿司なんかは見つかったが、この場合ナマモノは考え物だ。ホテルに戻ってもう一度きいたら、全く見当違いの方角で「左へ出て坂を下って道路を2本過ぎた右」、外に出て指差してもらった方角に看板が見えている。ホテルが高いところにあり、右へ行っても左へ行っても坂を下るので気づかなかった(?)。

 茜屋(あかねや)というお店に駆け込んだのは、ランチタイムの終わる2時より少し前だった。梅干のオニギリはできると言う。梅干と鮭のオニギリを4つづつと味噌汁を2つ頼んだ。待っている間に出された緑茶がおいしい。20分くらいは待たされただろうか、オペラハウスの帽子の件があるので渡されたものをチェックしてみると味噌汁がなかった。スチロール製の大き目のおわんによそって貰い、カードで支払った。

 既に家族は部屋に通されていた。ロビーで待っていたJTBの方に案内してもらい、古いオーチス製のエレベーターに乗り込んだ。部屋に着いて袋を開けてみると大きめのオニギリはアツアツだった。炊きたてのご飯で作ってくれたのか!旨い!!こんどは4人でムシャムシャ平らげた。カミさんも梅干入りを二つ食べて元気になったようだ。贅沢を言えば、緑茶のティーバックがあればもっと良かったのだけど、紅茶で一服。食べたら横になって一休み。



夕食・・・?
 
 疲れがとれたところで、行動開始!。もう日が暮れていたが、日本語でもナントカなるのなら外に出てみよう。子供たちは前もってインターネットで調べていた冬季限定のお菓子を買いたいらしい。私は買い物のときに見えた港の夜景が気にかかる。

 まずは港を目指す、坂を下っていけば直である。南半球で最大の水族館の付近を散策。m&mのチョコレートの自動販売機を発見!2ドルコインが必要だが紙幣しか持ち合わせが無い。考えてみればまだ現金を使っていなかった。

 少し戻ってコンビニに入る、何を見ても珍しい!奥にパソコンが数台設置されていて、時間貸しをしているようだ。メールのチェック等をしているのか、必ず一人は使っている。
 日本製を装った中国製品が結構あったりする。日本製品と思われるのは、ロートの目薬とUFO焼きそばがあった。子供たちはベジマイトとホワイトティムタムを見つけてきた。私はカップラーメンを何種類か手にとった、カミさんはバナナのカップケーキと飲み物それと2003年のカレンダー。なんだかんだで90ドル近いという、100ドル札を初めて使い、おつりを貰った。レシートをくれなかったので、何がいくらしたのかは謎だ。

 部屋に帰って、早速食べる。カップラーメンとカップケーキ、これが今夜の夕食だ。UFO焼きそばは、ご当地ものなのか味がちがう。ウスターソースではなくビーフのエキスで味付けされていてちょとがっかり。しかし、中国製の北海道ラーメン(?)などはよく研究されていて旨かった。試したものは下記のとおり。

 金車 日式海鮮拉麺・シーフード・北海道名物
 佳清 拉面館・蘭州ラーメン
 日清 UFO・Z: 石葉 火少 面

 少しだけ日本語で書いてあるのも、なんだか可笑しい。細かい注意書きは英語と中国語だ。別に北海道の冠をつけなくても良さそうなものだが、北海道は正統で当然旨い!と言うような能書きが小百科としてワザワザ書いてある。中国語なので日本語に無い漢字がありここに写し取れないのが残念だ。

 ベジマイトは野菜をイースト菌で醗酵させたものという。下の娘いわくショーッパクて苦くて酸っぱいというもの。私も食べてみたが、納豆のネバネバを取り除いて、つぶしてペースト状にしたようなものだった。ビタミンBが豊富だという。パンにつけて食べるものだそうだ。

 ティムタムというのは、細長いビスケットにチョコをかけたもので結構おいしい。冬季限定でホワイトチョコのものが出回っているそうだ。



お誕生日おめでとう
 
 娘がカードをくれた。毎年、私の誕生日は家族サービスの日みたいだ。でも、シミジミと幸せ。



 3日目朝

ターキーサンドイッチ?

 シドニー2日目の朝、昨夜買ってきた歯ブラシと歯磨きはとても調子がよい、難を言えば歯ブラシの柄がやわらかくて力が入らないことか。どこのホテルもそうなのか新聞のサービスは無かった。
 朝食はどうしようか?カミさんが窓から見えるカフェに行ってみたいというので、仕度をして外に出る。こちらの信号機は押しボタン式になっているが、どうも勝手がわからない。歩行者用の信号機は青の時間がとっても短い。道路を半分渡ると点滅を始める。電子音も威嚇的で、青になったからさっさと渡れと言ってるようだ。シドニー市街は一方通行の道ばかりなので、地元の人間は様子を見ながら赤でもサッサと渡る。

 お目当てのお店はまだ掃除中だった。もう少し歩くとスペシャルブレックファースト5ドルとある。ここに入る、注文はどうしよう?メニューを検討したがううむワカラン。大人はスペシャルブレックファーストを注文、子供の分はオムレツを1つ頼んでシェア、それとホットチョコレートを各自にと注文した。

 それからがタイヘン、スペシャルのサンドイッチは何にするか?という。いろいろ並べてるなかにターキーというのがあったので「ターキー」と言うと、またなにやら並べたてる「ハムアンドベーコン」だけ聞き取れたので同様に注文(七面鳥のサンドイッチにハムとベーコンの付け合せか?)。飲み物は?と言うのでブラックコーヒーというと、ロングかショートかと聞いてくる、たっぷり飲みたいのでロングと応える。カミさんはホワイトコーヒーを注文した。

 コーヒーを注文する場合の注意をJTBの方から車内で聞いていたので役に立った。ミルク入りが飲みたい場合は、初めからホワイトコーヒーと注文する。ミルクを入れないブラックコーヒーの場合、普通のコーヒーならロング、小さいカップに入ったエスプレッソのときはショート。まだ頼んだことは無いがアイスコーヒーを頼むと、氷ではなくアイスクリームがのってるという(マジ!)。

 飲み物は予想通りのものがでた。オムレツも予想通り大きかった。問題はサンドイッチ・・・、丸みを帯びてカリカリに焦げたパンにハムとベーコンが挟まっていた。・・・ターキーとは七面鳥にあらず、トルコ風サンドイッチと言う意味らしい。



水族館か動物園か?

 朝食を平らげながら、今日の予定を話し合う。カミさんは昨日の梅干のおかげですっかり元気になった。コアラやカンガルーを見ない手はない、人食いザメの餌付けショーもすごそうだ。動物園は大きくて全部まわると1日かかるという、水族館は夜8時くらいまでやっているらしい。タロンガ動物園のあと余裕があったら水族館ということにした。

 動物園はノースにあり、バスでハーバーブリッジを渡るか、サーキュラーキーからフェリーに乗らないといけない。フェリーからオペラハウスを見るのもいいかもしれない、ということでまずはサーキュラーキーが第一の目的地。そこまではどうしようか?昨日歩き回った経験からすれば、大きな通りを低い方へ低い方へと下っていけば自然につきそうなので歩くことにした。

 歩くと発見も多い、すぐさま入ってみたい店が出現。手芸店の店だった。タペストリーの製作セットがあって面白かった。クロスステッチ用の布に下絵が印刷されたものと刺繍糸が、一緒に袋詰になっている。道具もそろっているようで、木製のスタンド付きの大きな刺繍枠には、これまた大きなルーペがついていた。プロ用かな?

 事務用機器の店のショーウインドウには、オリベッティの機械式タイプライターの隣にシャープ製の電動タイプライターがあった。日本語ワープロの液晶画面がなくなったようなものだ。インクリボンは同じようなものだった(そういえば熱転写のインクリボンて、もともと高速電動タイプライターのためにできたんじゃないか!刑事コロンボのネタにもなってたし・・・)。



銀行

 古いが手入れのしてある建物が沢山あった。なかでも銀行が特徴があって面白い。そう思って眺めていると、ドルに両替したいとカミさんが言い出した。ちょうど中に入ってみたいと思っていたところ。勇気を振り絞ってドアを開けた。威圧感があってドアを押すのが、ためらわれるほど古い建物だったから。

 入るとまた、これがスゴイ!高い天井にシャンデリアが下がっている。古いデザインを壊さないよう天井に建築化照明が目立たないように施されているため、印象はとっても明るい。しかし、店内の配置は古い。中央の通路をはさんで左右に窓口のカウンターが並んでいる。両方向から監視されているような気がする。カミさんが受付で窓口を聞き出しその通路を奥へ進む、その後についていく。グリンゴッツ(ハリーポッターの)みたいだねえって、そりゃ言い過ぎじゃないかい?

 先客の年配の女性がなかなか終わらない。私は思いついてATMのあるところへ戻って、シティバンクの(円普通預金の)カードを使ってドルを引き出してみることにした。それらしいボタンを操作すると暗証番号を訊いてくる、ポコポコと押すとまたいろいろ出てくる、更にやっていると今日ご入用は、20ドル?100ドル?・・・とキリのいい値を選ぶボタンになった。試しに20ドルを選ぶと成功、成功!!!。

 出てきた20ドル札を持ってカミさんのところの戻ってみると、まださっきの女性が窓口を占領している。機械でやった方が速そうだよということで、(私の口座から)さらに引き出すことにした。カミさんは20ドル札を5枚欲しいという。さっきの画面で20ドルを選んで、掛ける5ができるかやってみたがダメ。100ドルにしたら100ドル札が出てきてしまうだろう。すこし画面を戻して、半端な金額を手入力する画面にし、80ドルと入力すると20ドル札が4枚出てきた。さっきのと合わせて5枚だ。またもや成功、成功!!!。ところで、この銀行なんという名前なんだろう?「小」をさかさまにしたようなロゴ。レシートを見るとWestpac Banking Corporation とあった。



トイレはどこ?

 どうしていつも私にきくのだろう・・・。だってオトーサンは公園の設計やってたし、こういうときに「鼻が利くんだもの」。・・・そういう表現は別のときに使ってもらいたいなぁ。ファーストフードの店の隣がポッカリと地下に通じる通路になっている。ゆるいスロープ状の通路には沢山の店が並んでいて、この先にトイレがありそうだ。ズンズン下るが一向に見つからない、だいたいこの通路は何だろう?改札口が見えてきた、そっか地下鉄の駅なんだ!そのとき、訊いて来るねとカミさんが店へ向かった。カミさんが戻ってきてこの先の左側だという。私も近いとは思っていたのだが・・・。

 入り口はわかり難かった、探してないと通りすぎてしまう。入り口以外での表示は無かったようだ。ほれ、あそこだと高い位置にある女性のマークを指差した。私も用を済ませてこよう。入り口をはいるとおや?狭い、洗面台しかない??。洗面台のある部屋と便器のある部屋はドアで仕切られているので、もう1回ドアを開ける。すると、こんなに広いスペースがあったのか・・・!。

 私は身長174センチあるが、小便器の位置が高くて届くのがやっと(はじめは子供用の洗面台かと思った)。だからブースを使用した、どうやって水を流すんだろう?。タイル壁のなかに名刺大の金属プレートが埋め込まれている。丸い印が2つ並んでいて右側の丸に手を触れるとゴーッゴボゴボ。あんな「まじないのおふだ」みたいなのがスイッチだった。



地下鉄

 どうやって調べたのかカミさんが言うには、サーキュラーキーまではここから一駅だと言う。折角だから乗ってみよう!。切符の自動販売機は行く先の駅名が書いてあるので読めさえすれば買えそうだ。
 ところが、コインしか入らない。窓口へ行ってサーキュラーキー、大人2人、子供2人と言ったら、子供一人は無料だと言われたそうな。切符は自動改札になっているが、荷物用の幅の広い改札は人がついている。下の娘はこちらを通してもらい無事通過!!。こちらではファミリー料金というのがあって、大人が2人で、子供が2人以上の場合は割引になるらしい。

 ホームを確認し階段を下りていくと、洋画の主人公になったような気がする。日本の鉄道の階段は、神社のそれみたいに一直線に伸びていて、見上げると溜息がでるようなものだけど、こちらでは広い幅を確保したまま折り返しがある。小さいことだけど、ツアーのバスに乗っていたら体験できない発見だ。